百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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共鳴する本

2冊の本を読んだらこういう知見が得られた、とか、意外な共通点があって持論が強化された、とか。そんな読書体験があったっていい。

自分の身体を大切に。元気でいられることに誇りを。

いのちを呼びさますもの/稲葉俊郎 アノニマ・スタジオ 詩集 ことばのきせき/若松英輔 亜紀書房 THE YELLOW MONKEYの東京ドーム公演を観た。喉頭がんを患い、そこから復活した吉井和哉さんが歌うことができるのか、実は不安で仕方なかった。しかしそれは杞憂…

底抜けに前向き

ゆきのゆきちゃん/きくちちき ミシマ社 きょうのぼくはどこまでだってはしれるよ/荒井良二 NHK出版 3月は卒業、別れの季節。そして4月は入学、進学、新任、出会いの季節。私自身、そういった年度末・年度始まりの節目があいまいになって、いつも通りの日々…

自分の身体を大切に

完璧になれない。だからいい 心が軽くなるヘミン和尚のことば/ヘミン・スニム著 おおせこのりこ訳 アノニマ・スタジオ ヒュッゲ 365日「シンプルな幸せ」のつくり方/マイク・ヴァイキング ニコライ バーグマン解説 アーヴィン香苗訳 親を亡くして初めて親の…

心からの言葉、届く言葉

詩集 ことばのきせき/若松英輔 亜紀書房 街場の文体論/内田樹 ミシマ社 詩集を読むことに対しては昔から、割と強い苦手意識があった。それはきっと、その詩が伝えようとしていることを、なんとしても読み取らなければならないという強迫観念があったからだと…

他人との関係で自分がいる

じゃむパンの日/赤染晶子 palmbooks まばゆい/僕のマリ 本屋lighthouse 年末に、これまでに出会った愛しい友人、知人のことを想う。素敵な人に、いろいろな人に少しずつ支えられながら、その結果として今の自分がいるということをかみしめている。 小学校に…

そういうことはあまり考えずに

お味噌知る。/土井善晴 土井光 世界文化社 イノダアキオさんのコーヒーがおいしい理由/猪田彰郎 アノニマ・スタジオ イベント出店で出会ったおしゃれなマダムと、料理家の土井善晴さんの話をした。彼女から、土井さんが家庭料理の専門家であること、そして、…

人は他人に頼られて強くなる

夏みかんの午後/永井宏 信陽堂 雲ができるまで/永井宏 信陽堂 美術作家・永井宏の文章を読んでいると、じんわりと心にやってくるものがある。それは「人は他人に頼られることで強くなる」ということだ。小説であれ、エッセイであれ、登場する人物は皆、日々…

「いつもありがとう」

探してるものはそう遠くはないのかもしれない/新井見枝香 秀和システム 松浦弥太郎随筆集 くちぶえサンドイッチ/松浦弥太郎 DAI-X出版 例えば、お気に入りのお店に通っている時。カフェでも、レストランでも、パン屋さんでも、服屋さんでも、何でもいい。そ…

天文学

この星で生きる理由 過去は新しく、未来はなつかしく/佐治晴夫 アノニマ・スタジオ 読書癖1/池澤夏樹 みすず書房 天文学と聞いて思い出すのは、大学で学びを放棄したこと。一般教養の授業であった「天文学」を、なんとなく興味があるからと受講したのだけれ…

人を救うのは医療ではなく言葉

悲しみの秘義/若松英輔 ナナロク社 いのちを呼びさますもの/稲葉俊郎 アノニマ・スタジオ 「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療ではなくて言葉である。」この言葉に出会って、ああ、「いのちを呼びさますもの」がきっかけで知っ…

即答すること

身体の言い分/内田樹 池上六朗 毎日新聞出版 即答力/松浦弥太郎 朝日新聞出版 場合にもよる、という曖昧な条件付きではあるが、なるべく「即答すること」を自分に課している。どんなに時間を費やして考えても結論は変わらないだろう、というなんとなくの感覚…

ハイよりロー、急がずゆっくり

はやくはやくっていわないで/作・益田ミリ 絵・平澤一平 ミシマ社 歩くはやさで/文・松本巌 絵・堺直子 小さい書房 このところ、「急がなくていいよ」「自分のペースで」というように、ゆっくりと前に進むことを優しく説く本が多い印象を受ける。それは今の…

自分で自分を運営するということ

もしわたしが「株式会社流山市」の人事部長だったら/手塚純子 木楽舎 松浦弥太郎の仕事術/松浦弥太郎 朝日新聞出版 昨年の夏、出版社の方に声をかけていただき、流鉄流山駅のすぐ隣で本を売る機会をいただいた。観光案内所兼コミュニティスペース「machimin…

手紙を書くことと、思考の時間をつくること

言葉を植えた人/若松英輔 亜紀書房 考えるコツ/松浦弥太郎 朝日新聞出版 文章を書くときは、ただひとりの相手に向かって手紙を書くような気持ちで。そのように教わって以来、読む相手を意識するようになった。それは、松浦弥太郎さんのエッセイに度々登場す…

共有すること

共有地をつくる わたしの「実践私有批判」/平川克美 ミシマ社 ぼくらの家。9つの住宅、9つの物語/光嶋裕介 世界文化社 子供がプラモデルで遊んでいる。親に買ってもらった大切なおもちゃだ。そこに友達がやってきて、「面白そう、ぼくにも貸してよ」と言う。…

夢の文房具屋

ボールペンとえんぴつのこと 銀座の小さな文具店/宇井野京子 木楽舎 エノグ屋の言葉集 月光荘のユーモアカードと色ポエム/月光荘 産業編集センター このブログで何度か書いているけれど、私にはひとつ実現させたい夢がある。それは「文房具屋」をつくること…

「大切なことは、続けること」

継続するコツ/坂口恭平 祥伝社 土になる/坂口恭平 文藝春秋 「大切なことは、続けること」この言葉を強く覚えているのは、意外にも、昔のTHE YELLOW MONKEYのドキュメンタリー映像でだ。ドラムの菊地英二が言っていたと記憶している。解散する前の言葉だった…

通勤電車で詩集、歌集を読む

オールアラウンドユー/木下龍也 ナナロク社 詩集 幸福論/若松英輔 亜紀書房 移動中の電車の中での過ごし方の話。いままでずっと、本を読んでいるのが一番楽な過ごし方だと思っていた。しかし、意外と集中して読むことができない。ため息をつきながら鞄にしま…

学びからの逃走、労働からの逃走

下流志向/内田樹 講談社 最終講義 生き延びるための七講/内田樹 文藝春秋 子どもが学校での勉強を意識的に避ける「学びからの逃走」が起きている。そしてそれと同じ地殻変動の帰結として、大人になってからの「労働からの逃走」がある。内田樹は15年くらい前…

コミュニケーション能力とは

街場の共同体論/内田樹 潮出版社 複雑化の教育論/内田樹 東洋館出版社 内田樹「街場の共同体論」を本棚から引っ張り出して久しぶりに読んでいる。しばらく前に少し読んで、さすがだなぁと思いながら、それでも本棚で他の「街場の〇〇論」と混じって読みきれ…

言葉にして、書くということ

雲ができるまで/永井宏 信陽堂 炉辺の風おと/梨木香歩 毎日新聞出版 エッセイが好きで、本棚に並んでいる本を分類していくと、エッセイが多いことに気づく。昔はむしろあまり好きではなかった。書き手の自分アピールが強くてツンと来ることが多かったからだ…

やさしい世界

アイネクライネナハトムジーク/伊坂幸太郎 幻冬舎 マイクロスパイ・アンサンブル/伊坂幸太郎 幻冬舎 もう何年も前の話。当時よく行っていた自宅近くのパスタ屋さんで、ピザを注文した。何も特別なことはない、普段通りの光景。特に嫌なことがあったわけでも…

走ること

武道論/内田樹 河出書房新社 それからの僕にはマラソンがあった/松浦弥太郎 筑摩書房 走ることについて語るときに僕の語ること/村上春樹 文春文庫 ジョギングが趣味の一つだ。しかし昔から走ることが大好きで、ずっと趣味のように楽しんで走っていたのかと言…

北欧の「日常」

あるノルウェーの大工の日記/オーレ・トシュテンセン 中村冬美/リセ・スコウ 翻訳 牧尾晴喜 監訳 エクスナレッジ デンマークのスマートシティ データを活用した人間中心の都市づくり/中島健祐 学芸出版社 ヘルシンキ 生活の練習/朴沙羅 筑摩書房 憧れる国は…

騒がしい毎日だと魂の世話ができない

静寂とは/アーリング・カッゲ:著 田村義進:訳 辰巳出版 美しいとき/若松英輔 亜紀書房 「静寂」という言葉を好きな言葉として意識したのは、アーリング・カッゲの「静寂とは」を読んだ時だった。ただ周囲が静かな環境に身を置くことだけを考えるのではない…

活版印刷の魅力

レタープレス・活版印刷のデザイン、新しい流れ/碓井美樹 編著 パイ インターナショナル 活版印刷コレクション ビー・エヌ・エヌ新社 家づくりのつぼノート/ 西久保毅人/ニコ設計室 エクスナレッジ 「ツルツルよりザラザラ」。光沢のあるつるつるの素材より…

理想の男になるために

僕の好きな男のタイプ 58通りのパートナー選び/松浦弥太郎 講談社 松浦弥太郎の「男の一流品カタログ」/松浦弥太郎 マガジンハウス いままでの本との付き合い方を振り返ると、わたしにとって読書とは、言葉を通して「理想の男」になろうとすべく奮闘する行為…

暗い気持ちになるのは嫌だけど

コロナ禍日記/植本一子他 タバブックス そのうちなんとかなるだろう/内田樹 マガジンハウス あやうく一生懸命生きるところだった/ハ・ワン=文・イラスト 岡崎暢子=訳 ダイヤモンド社 コロナ禍で気分はモヤモヤしがち。外出するのに罪悪感を感じるようになっ…

共鳴する本

ある2冊の本があったとして、それぞれを別々に読んだら気づかないことも、2冊を比較しながら読むことで発見することがある。もしくは、1冊目を読んだことで2冊目の印象がガラッと変わることもあるかもしれない。1冊目でAという気持ちに傾いたから、2冊…