百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2024年2月20日

朝、家を出てすぐにそのあたたかさに気づいて、なんだか急に一日のやる気がみなぎってきた。家を出るたびに憂鬱だった季節がようやく過ぎた感じだ。仕事場はまだ空調が効いていて、暑いと言っている人もいたくらいだ。どれだけ暑いと言われるような天気であ…

ぼくのコーヒー地図

ぼくのコーヒー地図/岡本仁 平凡社 コーヒーが好きだ。だから、コーヒーを飲みながらくつろぐ時間だけは、どんなに忙しくても、欲しい時に必ず確保できるようでありたいと思っている。ただよくよく考えたら、コーヒーそのものが好きというより、コーヒーブレ…

2024年2月19日

新型コロナウイルスにインフルエンザ。変わり種では溶連菌など。さまざまな種類の感染症が身近に潜んでいて、人間の心身を脅かす。そうした状況を怖いと思ったことが、実はいままではほとんどなかった。「馬鹿は風邪をひかない」を体現する人間だった。それ…

2024年2月18日

日曜日、本棚の整理をしながら「あ、この本まだ読んでなかった。これはまずい」とか、「結局ページをめくらないまま何年も経ってしまった」とか、いろいろなことを考えている。例え読んでいない本でも、その本を手にするまでのストーリーが頭に浮かぶと、急…

2024年2月17日

朝イチで美容院に行ってから、蔵の本屋で店番。2月に入ってあたたかさを感じていたから、今日の風の冷たさにはこたえた。本を読み、うとうとしながら、本を売ること以外に何があったら来てもらえる本屋になるだろうか、と考える。今自分がそうしているように…

2024年2月16日

事務仕事をしているときの癖がある。例えばメールを書いている時。宛名を入力して、件名を書いて、本文を書いて、一通り終わったら、宛先のアドレスに間違いがないか、件名や本文に誤字脱字がないか、指でパソコンの画面を指しながらチェックする。車掌さん…

2024年2月15日

昼休みで外へ出たら、公園にあるキッチンカーの近くで作業着姿のお兄さんが「おいしかった。ありがとう!」と叫んでいた。目の前にはゴミ収集車。ゴミ収集員のほのぼのした昼休憩の一部を垣間見たような気がして、嬉しくなった。ご飯は人を元気にする。そし…

2024年2月14日

入試の時期。本番で大失敗したらどうしよう、と焦る日を過ごしていたことを思い出す。志望校に行けなかったら?長い人生、それくらいたいしたことはない、と今なら言えるかもしれないけれど、当時そんな余裕はなかった。その時に思い描いていた未来が、100%…

2024年2月13日

体調が戻ったので、夜のジョギングが清々しくて気持ち良い。三日連続で走れなかったときは、さすがにサボり癖がついてしまいそうで怖かったけれど、少しずつ身につけた習慣はそう簡単に潰えない、という自信がついた。連休明けの仕事を終えて事務室を出たら…

2024年2月12日

確定申告の書類が届くと、早めに着手しよう、早めに片付けよう、という気持ちにはなるのだけれど、いざ着手したとしても、さらっと終えることができず、そのもどかしさに、憂鬱になる。こういう「手続き」はあまり深く考えずに、スマートに終わらせればいい…

2024年2月11日

妙典に来たらほぼ毎回立ち寄るカフェで。このところ鼻水がよく出る。自由に取れる手拭き紙を何枚もいただいて、鼻をかんだ。パンを食べた後の皿や包み紙と一緒に退店時、カウンターに戻すのだけれど、決してきれいでない紙くずをそのまま出すのが後ろめたく…

2024年2月10日

今週は天候の乱れと体調不良、多忙が重なってちょっとつらかった。何事もうまくいかないものだね、という言葉がそのまま自分に襲い掛かってきたような感じだ。巷は今日から3連休。自分も少し時間的な余裕がありそうなので、有意義に使いたい。午後は自宅での…

2024年2月9日

このところ、心にしまっておきながら、毎日口にして自分に言い聞かせていることがある。それは、ひとまず落ち着こう、ということ。少し先の憂鬱に気をとられずに、今を穏やかに過ごそう、ということ。先のことを考えたら気が遠くなることなんてたくさんある…

2024年2月8日

病み上がり、ジョギングを3日間できずにいた。日課になってから1年3か月の間、これだけ続けて走らなかい日はなかった。今日はその多少の罪悪感を、これからもずっと走り続けようという誓いで吹き飛ばしながら、走った。積もった雪は思いのほかすぐに解けて、…

2024年2月7日

久しぶりに積もるくらいの雪が降り、天気予報を馬鹿にしてはいけないなと思った。とはいえ、歩く人も多く、アスファルトの多い都内は歩くのに苦労することもほとんどなく、ほぼいつも通りの降雪明けだった。倒木の影響で電車が乱れていたくらいか。 自分はと…

2024年2月5日

外は冷たい雪。昼過ぎからの雪は降ったりやんだりを繰り返し、これならたいして積もらないのではないか、と油断させておきながら、夕方までにしっかりと降り続けた。少し早く仕事を切り上げて電車に乗る。こういうとき、あまり混乱に巻き込まれたくないから…

2024年2月4日

ベッドに座りながら本を読む。昼間からのこの時間、なんて贅沢なのだろうと思う。やらなければならないことはたくさんある。たまり過ぎていて、クライアントを待たせてしまっているものある。だから1秒も無駄にはできないのだけれど、かといって毎秒集中して…

つくる人になるために

つくる人になるために 若き建築家と思想家の往復書簡/光嶋裕介 青木真兵 灯光舎 今月は、自分の裁量でやることを決められる日が比較的多い。自営業を始めてから、そのような日のことをオフと呼んでいる。勤めがなく、店番や出張、本の入れ替え等のための外出…

2024年2月3日

太原堂の店番で熊谷へ。月に一度店番で行くようになってもうすぐ2年になる。そのことで慣れを感じていたからだろうか、レジ打ちで間違えてしまった。本屋を始めて2年以上経つけれど、実店舗を持って普段からレジ打ちをしていない以上、全然慣れていないのだ…

2024年2月2日

インフルエンザが周囲で流行しているようだ。コロナウイルスの猛威をかいくぐって、「オレのことも忘れちゃ困るぜ」と言っているようで、本当に参る。感染症を怖がりながら過ごす大人になるなんてことを、風邪をひくことも多かった小学生の頃の自分に想像で…

2024年2月1日

太原堂の運営が面白くなってきた。棚主の皆さんが店番を積極的に楽しむようになってきたように感じる。いろいろな状況の、いろいろな関わり具合の棚主がたくさんいるなかで、協力して一つの本屋を動かしていくのだから、その感じ方によってすれ違うことも多…

2024年1月31日

もう1月が終わりだって。「時間が過ぎるのが本当に早い」という言葉も言い古されていてあまり使いたくないのだけれど、こうやって一か月があっという間に過ぎ去っていくのを見るにつけ、ぼんやりしていたらいつまで経っても何の成長もないままだ、と焦る。…

心からの言葉、届く言葉

詩集 ことばのきせき/若松英輔 亜紀書房 街場の文体論/内田樹 ミシマ社 詩集を読むことに対しては昔から、割と強い苦手意識があった。それはきっと、その詩が伝えようとしていることを、なんとしても読み取らなければならないという強迫観念があったからだと…

2024年1月30日

ギスギスとした、殺伐としたニュースを目にする度に自分に言い聞かせている言葉がある。それは「なんだっていい」「どうだっていい」。一聴すると、まるで考えることを放棄したかのような印象を持つこの言葉、実は穏やかに過ごすうえで大切な姿勢だと思って…

2024年1月29日

週明けの月曜日、事務仕事がたまっていて、朝から焦りながらキーボードを打った。キーボードを打つのが強くてうるさい、とよく言われる自分だ。さらに、ぶつぶつと独り言をいいながらメールを打ったりしていることを自覚している自分だ。さぞ周囲からはうる…

2024年1月28日

小津夜景「ロゴスと巻貝」を読んでいて、心に突き刺さる言葉に出会った。 で、それからどうしたのかというと、ずっと風の音を聴いていた。 そしたら、なんか、世界が静かに変わっていった。出会う先々の風が、読書のことをいろいろと教えてくれたりして。読…

2024年1月27日

やるべき仕事が目の前にあるのに、「今日じゃなくてもいいんじゃないか」と甘えて先延ばしにしてしまうのが、昔からの悪い癖だ。そのことが原因で、これまで何度注意されただろう。やるべきことを忘れないために、その都度手帳に書き込むことが習慣になった…

2024年1月26日

なんだか仕事がうまくいかないなぁ、とか、思い通りに動けなくてイライラするなぁ、とか、憂鬱だなぁ、とか、そういったことを考える日なんてしょっちゅうだけれど、それでも最近はそういう状況を受け入れられるようになってきたと思う。以前はどうにかして…

2024年1月25日

「学校にモノを置き忘れて帰宅する子どもが多くて、それが可愛いんだよ」そんな話を家族から聞き、子どもってそうなんだよなぁと納得しつつ、大人になった自分もさほどかわらないなぁ、と1時間ほど前のことを思い出す。BOOKSHOP TRAVELLERに本の補充をしに行…

2024年1月24日

雪が降るかもしれない、という昨日の予報に少しビビっていたから、朝からの天気に拍子抜けした。毎朝、青空と、冷たく澄んだ空気が心地よい。ただし寒さはキツすぎる。夕方仕事を終えて帰宅する途中の風の冷たさに、冬真っただ中をまさに今生きていることを…