百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

MENU

2022年6月15日

 

腕時計をつけなくなった。腕時計は昔から大好きで、素敵なデザインの腕時計を探しては手に入れて、身に着けて満ち足りた気分に浸っていたけれど、最近はその考えも変わりつつある。帽子にしても眼鏡にしてもマフラーにしても、とにかく体に密着させる衣類、アクセサリーが昔から苦手だからだ。腕時計だけは例外と思っていたけれど、ある日、思い切って外して外出した時の身軽さに驚いた。そもそも分単位の時間を見る機会が少ないことも理由だ。電車の発車時間から逆算して少し早めに家を出るし、多少ならホームで待っていればいい。職場など建物内なら掛け時計がある。外で時間を気にすることがほとんどない(なくすことができる)と気づいた瞬間、これはいらないかも、と割と清々しい気持ちになった。昔はどんなにモノとして大好きでも、その想いは変遷していく。熱が冷めたとかそういう意味ではなく、それでいいのだと思う。