選書便のクライアントのための本を、選んでいる。ヒアリングシートをもとにあれこれと想像をふくらませる。クライアントにとって大切な本を複数冊聞かせてもらうと、そのほとんどがこれまで読んだことのない本だ。もしかしたら一生読まないかもしれない分野の本がさらっと登場したりする。いろいろな本があるなぁと、当たり前のことをまざまざと思い知らされる。そういう未知の本との出会いも面白いけれど、クライアントの興味の糸をどんどん手繰り寄せていって、自分の興味とほんの少しでも重なる部分はないだろうか、とその糸の交点を探し当てる過程が、何よりも面白い。