百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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人を喜ばせるということ

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人を喜ばせるということ だからサプライズがやめられない/小山薫堂 中公新書ラクレ

 

仕事とは何かを端的に言おうとすると、「人に喜んでもらって、ありがとうと言われること」なのではないかと思う。いまもし、インタビューみたいな感じで「あなたにとって、仕事とは?」と聞かれる機会があったら(ないけれど)、そう答える。自分の行動によって他人にありがとうと感謝される。それほど、仕事をしていて嬉しいことはない。その対価が形になったのが、報酬だと思っている。

 

「サプライズ」は報酬をもらう仕事とは違うけれど、予想を裏切ることで相手を驚かせて、喜ばせる。そのリアクションが、自分自身の喜びにつながる。これって、仕事と同じなんじゃないか。著者はさまざまな場面で日常的にサプライズをしかける。その心に共通しているのは、「びっくりしてほしい、楽しんでほしい」という、それ以上を望まない純粋な気持ち。これこそが仕事の品質の向上につながるのだと思った。