歩くはやさで/松本巌(文)・堺直子(絵) 小さい書房
絵本は「yack yack books」の「絵本の定期便」で買っている。絵本を自分で選ぶことができなかったので、他人に厳選して送ってもらえば手軽だと思った。毎月1~2冊の絵本が届く。どんな本が来るのだろうかというワクワク感もあるけれど、今月のテーマは〇〇です、こんな気持ちになれる本を選びました、という店主からのお手紙が何よりも楽しみで、購読し続けている。だから自分の本棚にある絵本は、ほぼすべて、この定期便で買った本だ。
絵と一緒に言葉が胸にグサッと刺さった本がある。それがこれだ。普段何気なく見ている習慣によって、見逃していることはないだろうか。便利さと引き換えに、本来自分の中に備わっている能力を失ってしまっているということはないだろうか。そんなことを考える。
少し挫けそうなら 新しい本を読もう
少し泣きたいだけなら 知らない道を歩こう
少し冴えない朝は 新しいシャツを着よう
言葉を頭の中で反すうしながら、新しい私で、新しいいまを生きようと思う。
スマホを見ながらバスに乗り込むその全員が下を向いたままでなく、虹を眺めている人に気づく人が一人だけでもいるというのが、まだ救いのように思える。