きしもとたかひろ「大人になってもできないことだらけです」を電車内で読む。学童の保育士が自身の未熟さを認めながら、子どもたちに誠実に向き合うその姿勢に励まされた。子どもたちに注意しなければいけないことはありつつも、それによって子どもたちの「こうしたい」を閉ざしてはいけない。良かれと思って行動したことが、結果として子どものためになっていなかったのでは、という彼の自省には重みがあり、翻って私の考えがいかに浅いかを思い知らされた。「これは本当に相手の幸せにつながるのか」という想像力をもつことは、保育士に限らず、誰にでも必要なことだ。