百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2023年3月11日

 

蔵の本屋で店番。日中はあたたかく、ついウトウトしてしまった。本を読むのに快適な季節がやってくる。

 

目の前のビルの外壁タイルがこぼれおちるその瞬間を目撃し、驚くと同時に、ビルの真下にいなくて良かったと安堵したあの日から、今日で12年。その間の私には想像もできないような変化があった。そして今日、目の前には、津波にのまれた街を描いたノンフィクションがあって、店番の特権でパラパラとページをめくる。時間が経って成長した(であろう)自分を認めることも大事だけれど、その日に止まってしまったものから目を背けないで教訓にしようとする姿勢も大事だ。