皆既月食が観られるということで、仕事終わりに夜道を歩いていたら、空を見上げている人が多かった。こういうときでないと月をまじまじと観ないというのも、なんだかなぁ、と落ち込む自分は本当に器が小さい。むしろ今日は多くの人が上を向いて歩いた画期的な日だととらえるべきだろうに。自分はというと、なんだか周りと同じ方向を向くのが嫌でそそくさと帰宅し、しかし家族から「もうすぐ隠れるよ」と言われて、せっかくだからと家を出て表で月を観た。赤く光る月に吸い込まれるような感覚は本当に心地よい。だから皆と一緒に純粋に楽しめば良いのに。