模試の教材に、誤字脱字や引用文献の誤り等がないかチェックする、いわゆる「校正」の作業をしている。決して短くない文章をざーっと読んでいき、不自然な箇所があれば印をつける。地味で、集中力が必要で、考えるだけで目が疲れそうなこの作業。数年前までだったら「こんなことできるか」と投げ出していたかもしれない。しかし今は楽しみながら、どこまで集中できるか試しながら作業している。自分はこの「校正」が好きなのかもしれない。読書嫌いだった小学生の自分がそれを知ったらどう思うだろう。きっと驚くだろうな。ただ本を読むことに慣れると徐々に、しかし確実に、長文を読むことに対する苦痛がやわらいでいくことに気づく。本を読むことを習慣づけていて良かった、と思った瞬間だった。