百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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TOMAのボールペン

 

地下鉄大手町駅東西線から丸の内線への乗り換え途中の通路に「ノイシュタットブルーダー」という名前の店があった。海外の洒落た文房具やポストカード、セレクトされた本。入りづらい店が多い中このお店だけは大好きで、どの商品も魅力的だったけれど、一番のお気に入りが、TOMAというポーランド製のボールペンだった。「ボールペンはこれと決めているんだ」と言えるモノを使いたいと思っていた時期で、滑らかな書き味にほれぼれしながら使っていた。

 

インクの太さによってボディの色が異なる。私は0.7mmが好みだったのでずっとこのブルーを。0.5だと細すぎて、1.0だと太すぎる。

 

正直に言うと、たまにインクがダマになって出て文字がにじむことがある。でもそれも味だと思えるくらい、普段の書き味が良くて、ボールペンが手放せなくなった。だからノイシュタットブルーダーが大手町駅から消えて以降、このボールペンを手に入れられないでいる。