百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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土地は誰のものか

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土地は誰のものか-人口減少時代の所有と利用/五十嵐敬喜

 

久しぶりに岩波新書の新刊を購入。これまた久しぶりに行った新宿の紀伊国屋書店で。土地問題なんて考える柄じゃないけれど、例えば10年後でも20年後でも、実家が空き家になったらどうするか、という空き家問題はいつも自分事として訪れる。私は今のところ空き家にしないようにする旨を家族にも伝えている。でも将来のことは誰にも分らない。管理できない状況にもなりうるということだ。

 

司馬遼太郎が晩年懸念していた「地価高騰と人心の荒廃」。その原因となったのは「土地を私人が所有する」というしくみができたから?「商品から幸福へ」という章立てから、私有から共有へとシフトすべきと論じる平川克美「共有地をつくる」(※)を思い出させる。「これはおれのもの」と退蔵する時代から、その利用価値を他人と共有すべきと考える時が来ているのだと思う。

 

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