百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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街場のメディア論

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街場のメディア論/内田樹 光文社新書

 

メディアが発信する情報の価値は、「それを得ることで世界の成り立ちへの理解を深めることができるか」にある。その言葉を聞いて、その通りだと思った。右の耳から入ってすぐ左の耳から抜けてしまうのか、それとも将来にわたって自分の血肉になるのか。違いはそこにこそある。メディアの発信を疑うことなく鵜呑みにしていないか?そこに嘘あるいは誇張はないか?語らないという形の不誠実が潜んでいないか?大衆の中にクレイマーがいるんじゃなくて、それを発信するメディアこそがクレイマー化していないか?疑問を抱くべき点はたくさんある。

 

愛読している内田樹の本。持ち運びしやすい新書なので、本書は移動中に読むことが特に多い。メディア、特にマスメディアの劣化のようなものは特に私も感じるので、納得だなぁと思いながら読んでいる。