百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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地学のツボ

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地学のツボ/鎌田浩毅 ちくまプリマー新書

店主所有につき若干の折れあり 気に入ってくださった方には600円(税込み)でお譲りします

 

学校の理科の授業では断トツで、「地学」が好きだった。特に岩石関係。斑れい岩、閃緑岩、花崗岩流紋岩安山岩玄武岩。これを「ハンセンカリアゲ・・・」と唱えながら楽しく記憶していた。高校1年の地学の授業は、キー高めの声でしゃべる先生の話をじっくり聞いていた。だから、大学入試の理系科目を選ぶなら物理と化学が必須で、地学を勉強する人はほとんどいない、という事実を目の当たりにして、地学の肩身の狭さみたいなものを感じた。あのとき本能に従って、つまりは受験科目選定慣習に背いて地学を選んで学んでいたら、もう少し違った知恵を得ていたかもしれない。

 

もうちょっと真面目に、堂々と、地学を学びたい。そんな思いから手に取ったのは、地学界では有名な鎌田教授による地学の授業の本。中高生でも無理せず学べるちくまプリマー新書で。日本がいかに地震大国であり、火山大国であるかが、プレートや活断層、活火山の分布を見てよく分かる。そんな日本で、大きな地震が来ても慌てずにいるために。