アルヴァー・アールト エッセイとスケッチ
/ヨーラン・シルツ(編)・吉崎恵子(訳) 鹿島出版会
フィンランドの建築家、アルヴァ・アールトのスケッチが満載のエッセイ集。
彼は徹底的に、人間の生活を包み込む総合的なものとして建築を捉えていた。人間の生活を深く考えるなら、技術はあくまでも補助手段に過ぎない。「技術の機能主義は本源的な建築をもたらさない」とまで言う。スツール60の脚の形も、ゴールデンベルの彫刻的なフォルムも、ヴィープリの図書館講義棟の波打つ天井も、人間の生活を深く考え続けた彼によるデザインだと知ると、その感じ方が変わってくる。