百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2023年3月15日

 

朝、事務所まで歩いていると、自転車に乗った外国人風の男性に追い抜かれる。同じ男性であることがすぐに分かるのは、彼が必ず口笛でヴィヴァルディの「春」を吹いているからだ。最初に聞いた時「陽気な人だな」くらいにしか思わなかったけれど、何度か会ううちに、その陽気さが毎日続いているのはすごい、朝はこうでなければ、と思うようになった。ここ数日会っていないので、ちょっと不安になるくらいだ。私も陽気でありたい。ただ残念なことに、私は口笛が吹けない。