おいしい時間/高橋みどり アノニマ・スタジオ
料理は昔から苦手だった。できる気がしなかった。中学校の調理実習も、どちらかというと憂鬱だった。でもおいしい料理は食べたい。本当に身勝手な奴だ。働かざる者食うべからず、と言うじゃないか。そうして最近でこそ、料理を作ることに対するハードルが徐々に低くなってきた。でもまだまだ、うまくなれない。
まずは形から、とはよく言ったもので、好みの道具に囲まれていると、それを使いたくなる。だから器は好きなものを揃える。つい使いたくなるものを手にする。そうすると自然と食事を作る気になれるし、食事が楽しくなる。本書は、スタイリストとして100冊以上の料理本に関わってきた高橋みどりさんによる料理レシピ+エッセイ+写真集。さまざまな台所まわりの道具、器の写真を眺めて、こういうのもキレイだなぁ、なんて思う。レシピやエッセイよりも、道具の写真に目がいってしまう。