百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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建築という対話

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建築という対話 僕はこうして家をつくる/光嶋裕介

 

自分の好きなこと、熱中できることに真っすぐ、正直に飛び込んでいって、それを仕事に結びつける。そんな人に憧れる。建築家の光嶋裕介氏は、わたしにとってそんな憧れの存在だ。もともとドローイングが好き。そのあとで建築空間のすばらしさを知り、建築物を描くことから始まって建築設計への道へと進んでいく。仮に一般的なアプローチとは異なる方向から興味を持ったとしても、そこから「好き」を突き詰めていくことで、他人に負けない力をつけることができる。またそこには、他の人にない強みもある。

 

本書は彼による、自身の建築設計との向き合い方を綴った随筆だ。わたしにとって本書は、建築家になれなかったわたしが、少しでもその素を養いたいと思いながらパラパラめくる教科書であると同時に、仕事を充実させる大きな要素は「好き」「熱中」であるということに、気づかせてくれる先生でもある。