百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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探してるものは そう遠くはないのかもしれない

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探しているものは そう遠くはないのかもしれない/新井見枝香 秀和システム

 

大手書店の一書店員に、これほど憧れたことは今までなかっただろう。単なる書店員ではなく、一人のエッセイストとしての視線を向けている。表紙の絵の女性の奇怪な姿にひかれて本屋で手に取ったけれど、内容はもっと奇怪で、でも面白かった。

 

バイトをしながらお客さんに勝手にあだ名をつける。風貌から勝手に暴力団と決めつけたり。ライブのチケットが取れないときは、チケットをとった競合ファンを周囲をはばからずに目の敵にする。エッセイとはどこまでも正直に自分をさらけだすことなのかもしれないと気づいた。