
「仕事に貴賎なし」とはよく言うけれど、ときどき無性に、自分が社会の大きな仕事の枠組みから外れて、何もできていない人間のように感じる。TOTOのホームページで商品一覧を見て、何の脈絡もなく突然、愕然とした。これらを広く世に流通させるためには、どれだけの人間の力が必要だったのだろうと想像する。そしてその輪の中に入れていない自分のことも。自分には自分の役割があって、きっとそれを全うしているのだ。そうやって一応は納得していても、しかし自分の身体にこびりついた無力感のようなものは、どうしたって落とせない。