百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2025年7月29日

 

百日紅がきれいに咲いている。写真を撮ろうと足を止めてスマホを構えると、急に風が吹いて花が揺れ、ピントが合わなくなる。そんなことがしょっちゅう続いている。諦めた途端に風がやんで揺れていた花が止まるように見えた。なんだかなあ、と思う。目の前で電車が行ってしまったとか、目のまえで信号が赤に変わったとか、そうしたときに感じる「間の悪さ」に近い。ただしばらく前から「そういうもんだ」と受け止められるようにはなったと思う。目の前で電車のドアが閉まりそうになっても急がなくなったし、信号もそう。はいはい、急いでなんかいないから。どうぞどうぞ。そんな感じだ。百日紅の花も、きっと恥ずかしくて写真を撮られたくないのだろう。それくらいの気持ちで構えられるようになったことこそが、読書がもたらす成長なのだと感じている。