
堀部安嗣・中島岳志「建築と利他」(ミシマ社)を読んでいる。建築家と研究者による「利他」にまつわる対談集だ。納骨堂を設計するにあたっての心境を聞かれた堀部が「『この仕事は僕意外できないな』と思った」と言っていて、自分もそう言えるような仕事ができたら本望だろうなあと思う。一方で、今自分が実際に進めている仕事の、ほんの一部だけれど、「もしかしたらこの仕事は自分以外はできないんじゃないか」と思うこともある。うぬぼれかもしれない。ただ、自分以外のどんな人も、手を挙げないんじゃないか。そうした根拠のない自負みたいなものも、時には必要なのだろうと思うようにしている。