百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2025年7月11日

 

毎晩こうしてパソコンの画面に向かい、さあ日記を書こう、とするのだけれど、すぐに文字を打ち込めない日がほとんどだ。「結局書きたいことなんてないんじゃないか」「書くべきことのないつまらない毎日なのでは」と落胆することも多い。しかしかといって「じゃあやめた」とならないのは、「それでも書くこと」を選んだ人に触発されたからだ。もうすでに書いている人がたくさんいるし、自分が書く必要はない。そう思っていたことは過去に確かにあったけれど、今は少し違う。他の誰も書き得ないことが、本当は自分の中に眠っているかもしれない。だからそれを掘り起こそうとする。そんな感じだ。

 

街の書店には本がずらりと並んでいて、行く度に、世の中には本がたくさんあるという素朴な事実を思い知る。それでも「もうすでに本はたくさんあるし、素晴らしい書き手も大勢いるから、自分は無理して書かなくてもいいか」という発想にはならない。

(感情の海を泳ぎ、言葉と出会う/荒井裕樹 教育評論社