百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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2023年3月23日

 

朝、家を出た後にぽつぽつと降りだした雨は結局、夕方になってもやまなかった。こういうときだけ、天気予報を見ずに家を出る自分を悔やむ。ほんのちょっとの手間を惜しむんじゃないよ、と自分の中の自分が言っている。帰宅したときにはジャケットも濡れて、気持ちもしおれていた。ただ、ちょっと休んで、さてジョギングを、とまた家を出ると、雨はやんでいた。夜なのに暖かい。寒くて億劫だな、という言い訳はもうできない季節になってしまった。そう心の中でため息をつきながら、走った。