百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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自分で考えて生きよう

自分で考えて生きよう/松浦弥太郎 中央公論新社

 

「ちったあ自分で考えろ」なんでも他人に聞く人が怒られるときの常套句だ。イヤーな言葉だなぁ、と感じるようになったのは、だいぶ前だ。考えても分からないから聞いてるんじゃないか、と反論したくなる。ただ「思考停止」なんて言葉(これも本当にイヤーな言葉)が使われて、自分で考えない人がどんどんけなされる今、自分で考えろという言葉は、便利な忠告なのだとも思う。

 

他人の意見に無条件に流されるんじゃなくて、自分で考えてそれに従う。そういう姿勢は持つべきだと思うし、松浦弥太郎さんの本を読んで、自分も自分なりの「思考の軸」をつくろうとしている。本書は、タイトルこそ「自分で考えて生きよう」だけれど、書かれているのは彼なりの「工夫・コツ」だ。他人の工夫・コツを知り、自分でも生かせるかどうかを真剣に考える。生かせると思ったら、真似してみるし、いや自分は違う、と思ったら、捨て去れば良い。取り入れるか捨て去るかの選択も、自分自身で考えて行う。

 

本書を読んで「一日に100回『ありがとう』と言う」の精神で日々を過ごそうと意識している。しかし、100回言えた!と数えたことはまだない。これは良い、と思っても、実践しなければ、意味がない。