百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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視点という教養

視点という教養 世界の見方が変わる7つの対話/深井龍之介 野村高文 イースト・プレス

 

「教養」とか、「リベラルアーツ」とか、そういった言葉を意識するようになったのは、比較的最近のことだ。大学時代は専門課程だけでなく教養課程も学んでいたけれど、それはカリキュラムに応じただけという感覚に近かった。法律学も、経済学も、論理学も、天文学も、関心のある学問はいくつかあって、実際に履修したものもあった。しかし今自分の形成に役立ったなぁという実感は、それほどない。今思うともったいないことをした。

 

本屋を始めて「教養」を意識して本を読んでいるクライアントに出会った。彼ならこの本を気に入って手に取ってくれるのではないか。そう思って仕入れた。「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)オーガナイザー深井龍之介と、Podcast Studio Chronicle代表野村高文が対談したPodcast「a scope ~リベラルアーツで世界を視る目が変わる~」を書籍化」(イースト・プレス HP 内容紹介より)したものが本書。一方の目で見て悪だと思うことも、相手の目線で見るとそうでないかもしれない。こうした「視点を変える姿勢の欠如」が社会のギスギスを生み出す一要因にもなっているのではないかと今、強く感じる。