百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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世界の夢の本屋さん3

世界の夢の本屋さん3/清水玲奈 エクスナレッジ

 

ピースの又吉直樹が一番好きな本屋はどこかと聞かれて「おべんちゃらでなく、全部好きかも」と言っていて、本好きの器量の大きさに驚いた。海外旅行に行っても必ず現地の本屋に行く。照明の感じが良いとか、本の積み方がかっこいいとか、そういうところにひとつひとつ目がいく。本屋に行って本を買う行為までを含めた読書が暮しの中に組み込まれているから恐れ入る。私も、自分は本を読むことそのものよりも本屋に行って本を買うことが好きなんじゃないかと感じることがかつてあったから、彼の気持ちもよく分かる。

 

「世界の夢の本屋さん」3冊目の舞台はメキシコシティ、パリ、ベルリン、ヘルシンキ、ロサンゼルス、ロンドンなど。アアルト設計の「アカテーミネン書店」もある。そして、この本で出会って憧れの本屋になったオハイの「バーツ・ブックス」。無人本屋、屋外本屋のアイデアの素はこの本屋から生まれた。いつかバーツ・ブックスのような、これほど大きくなくてもいいから、質素で荒々しさのある、でも本に対する愛のある、素敵な本屋をつくりたい。