本を置かせてもらっている東林間の「ハイカラ雑貨店ナツメヒロ」では、毎回物語性のある企画展を行っている。例えばいまはキツネ展。「ジョヌ」というキツネが店番をする雑貨店にキツネをモチーフにした小物が集まるというストーリー。こういう、物語性のある企画をつくれるようになりたい。何か胸に響くようなストーリーをつくり(実話でも良いし、創作でも良い)、それを企画の趣旨とする。企画によってサービスを与え、サービスを受ける。その時の心の揺れ動きを、物語になぞるような。気分は物語の登場人物だ。
大好きなちくまプリマー新書で「物語の役割」という本を見つけた。作家の視点で、物語をつくりながら日々考えたことをまとめたものだ。物語にどっぷりと浸るのも良いけれど、作り手の立場でどのように創作しているのかを突き止める姿勢もまた、大切にしたい。