百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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シゴトの渋滞学

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シゴトの渋滞学 ラクに効率を上げる時間術/西成活裕 新潮文庫

 

仕事を「渋滞」の原理と一緒に考えるようになったのは、社会人になって間もないころだった。少ないスタッフに業務が集中してスムーズに進まない「詰まった」感触は、高速道路で渋滞にはまったときと同じ。車間距離を取れば渋滞が解消されるように、仕事にも余裕が大事。小学生みたいだな、なんて言わずに時間割をつくり、それにそってゆるやかに仕事を進める。スケジュール帳に予定がびっしり詰まった様子をみて「オレ、仕事してるなぁ」なんて悦に入るのではなく、緩衝材たる空白をちゃんと入れる。生意気にも「社内の業務が渋滞している」と感じてつらくなったことを理由に前職を辞めた給料ドロボーの私は、これから「渋滞のない仕事」をすることでその罪滅ぼしをしなければならない。

 

効率の良い仕事を渋滞学の観点から考え、実践するための本。何年経っても、社会人一年生もベテランも、学ぶべき点は多い。