How to Put a Whale in a Suitcase/Guridi
クジラが好きだ。私にとってクジラは、いつからか、大きな男、強い男、優しい男、寛容な男の象徴となった。何がきっかけだっただろうか。伊坂幸太郎の「グラスホッパー」に登場する、寡黙な自殺専門(ターゲットを殺すのではなく自殺に追い込む)の殺し屋「鯨」にどこかカッコよさを感じたからだろうか。好きなイラストレーターであるHASHIMOTO HIROMIさんの、夜の絵に登場するクジラに、自分にないおおらかさを感じたからだろうか。
「How to Put a Whale in a Suitcase」は、クジラをスーツケースの中に入れようとする少年を描いた海外の絵本。大きな体のクジラをスーツケースに?そんなのできるわけがない。しかし柔軟に考えればアイデアは出るはず・・・。自分の大切な物を抱きかかえるように、スーツケースにクジラを入れて持ち運ぼうとする少年を、クジラに憧れる自分に重ねた。