百日紅と太陽

  真夏の太陽に向かって枝を伸ばし、花を咲かせるサルスベリのように。自分の成長を実感できるような読書体験を届ける本屋です。

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家族カレンダー

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家族カレンダー/中村暁野 アノニマ・スタジオ

 

家族とは?改めてそんなことを考えるまでもない。いつになっても、どこまで真剣に考えても、家族は家族だ。目の前にあって当たり前。そこに自分がいて当たり前。

 

その当たり前を綴ることが、書き手の独自性をつくり出す。もちろん私にも、家族カレンダーがある。子供の頃、1ヶ月に一度くらいの頻度で、隣市のイトーヨーカドーに家族で買い物に行く。音楽CDに興味を持ったのもその時だ。そして帰りにレストランで食事をする。いい思い出だ。

 

そのカレンダーが今の自分をつくっている。他人の、本当にどうでもいいことも含めて家族のストーリーを読んで、自分もそうだったなぁと共感したり、そういう考え方もあるんだと驚いたりするのも、新しい発見があって面白い。