書庫を建てる 1万冊の本を収める狭小住宅プロジェクト/松原隆一郎 堀部安嗣 新潮社
たくさんの本を収蔵するための家を建てるというのは、特に本を読むことが好きな男にとって、究極の夢だと思う。それも、住宅の中に書斎をつくる、という一般的な話ではない。本を収めるための建物、いわゆる「書庫」を建てるのだ。そんなもの、経済的にも、時間的にも、もちろん気持ちにも、ゆとりがなければとうていできない。それを実現させた建築家と一人のクライアントの話。
28平米の小さな土地に建てて延べ床面積はわずか46平米。円形の空間に沿って壁の本棚を眺めながら階段を上る。内観写真を見るだけでも荘厳さを感じる。
本のための建築。こんな空間をつくれたら、もう何もいらないと思っちゃうだろうなぁ。