ありのまま生きる 雑草が教えてくれた、いのちがよろこぶ生き方/かわしまようこ リンカランブックス
特に夏、道を歩いていると、雑草の強さに驚くことが多い。先日まできれいな更地だったのに、しばらく経つと雑草が背丈くらまで伸びている。どこから種がやってくるんだ?と不思議に思う。どこからともなくやってきて、土に沈み、ずんずんと育つのがきっと雑草なのだろう。繁茂した姿を見ると、除去すべきもの、除草の対象としてとらえがちだけれど、生い立ちをなんとなくイメージするだけで、生命力を感じることができる。そしてその生命力を勝手に自分に重ねることで、じゃぁ自分も頑張ろう、と言う気持ちになる。「雑草魂」とはよく言ったものだ。例え境遇が良くなくても、他人のせいにせず、自分にできることをしっかりとやる。中学高校の頃の部活動に勤しんでいた自分に伝えてやりたい。
「ありのまま生きる」を読むと、雑草から学ぶべきものがたくさん見えてくる。生き延びるための最善の姿をしているということ。光を求めて動くということ。季節を感じることが自分の身体のリズムをつくることにつながるということ。身近な草を食べることが究極の身土不二(体と環境はつながっているということ)だということ。いつも足元にあるその雑草を見逃さず、自分の身体とのつながりを意識できるようでありたい。